プロバンサインの働き

緊張による全身性多汗症に有効な薬

プロバンサインは、全身性多汗症による汗を抑える事が可能な医薬品です。
これを使用する事で異常な発汗を解決できる可能性が高まります。
しかし、その反面、使用方法や副作用などいくつか注意しなくてはならない事も有ります。

安全に無理せず使用する為にも、プロバンサインの効果や働き、使用する上での諸注意を含め、薬の持つプラス面、マイナス面の特性を理解しておく事が大切です。

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薬の働き

プロバンサイン(成分名:臭化プロパンテリン)には、副交感神経からの刺激を伝達する物質(アセチルコリン)の働きを抑える作用があります。

これにより、消化管平滑筋などが異常収縮する事で引き起こされるけいれん性の痛みを和らげる事が可能となります。または、胃粘膜を刺激する胃液の分泌を減らす働きなどもあります。

そして、多汗症の発端となる汗を出す指令を抑え多汗症を防ぐ事が出来るのです。
他にも夜尿症や遺尿症など、意図せず尿を漏らしてしまうのを防ぐ事にも用いられます。

このように、多汗症以外の用途にも用いられる薬であり、処方箋薬でもあります。
成分「プロパンテリン臭化物」は以下のような症状に適応します。

  • 以下の疾患における分泌・運動亢進並びに疼痛
    胃・十二指腸潰瘍,胃酸過多症,幽門痙攣,胃炎,腸炎,過敏大腸症(イリタブルコロン),膵炎,胆道ジスキネジー
  • 夜尿症又は遺尿症
  • 多汗症

副作用について

プロバンサインを使用する場合、以下のような副作用にも注意しなくてはなりません。
特に使用者に発現しやすい副作用と特徴をご確認下さい。

■口の渇き

副作用の中でも、良く起こるのが口の渇きです。
唾が出にくくなっってしまうので、汗だけでなく体内で分泌される体液なども出にくくなってしまう事に注意しなくてはいけません。

口の中が渇くと滑舌が悪くなったり、声がかすれたり、喉が痛くなる場合があります。

食事にも影響が出て、ご飯を食べているつもりでもカンパンを飲み物無しで食べているような感覚になってしまう場合もあるようです。

水分補給をしながら食事をするなど、工夫が必要となるかもしれません。

反対に、口の渇きで薬の効き始めを実感できれば、効果の目安と捉える事が出来ます。

汗が全く出なくなる頃に口の中がカラカラになるというのも辛いものですが、適した使用量を早めに把握する事が出来れば、こうした状況も上手くやり過ごす事が可能となるかもしれません。

■目の調節障害や乾き

目の調節障害が起こる場合があります。
服用し効き目が現れている間は、車の運転などは避けなければなりません。
高所での作業や危険性の高い作業などを行う際には、リスクを高める事になりかねません。

口の渇きと同じように目が乾く事もある為、コンタクトレンズを付けている場合は、目薬を持ち歩くようにして、乾いてきたらすぐに点眼できるよう準備しておかなくてはなりません。

■顔の火照り

汗が出なくなる事で熱っぽくなり顔が火照る事もあります。
特に外気温の高い夏場、ガスを使用する調理場などのように、温度が高くなりやすい場所に長く居るような場合は注意しなくてはなりません。

発汗の原因が精神的なものなら基礎体温が低くても発汗する事がありますが、先天的な場合は、元々体温が上がりやすいなどの体質が関係しているケースも考えられます。

顔の火照りが現れた場合は、体温が上がっている可能性が有るので、濡れタオルを用意するなど、体から熱を逃がすように自分なりの対策も大切な事です。

こうした使用によるリスクも有りますので、「とにかく汗を止めたい!」という理由だけでプロバンサインを使用するのではなく、副作用も含めて薬の特性を十分に理解して、状況に応じて対処できる準備も必要となってくるのではないでしょうか。

多汗症で使用方法と効果の目安

多汗症の治療にプロバンサインを使用する場合。
汗を抑えたい時間の1時間~1時間半前に服用する事で効果が現れ始めます。
その効果は、4時間~5時間程度持続すると言われています。

※個人差も生じます。

服用後、30分程度で口の渇きが現れ始めて効果を実感する場合もありますが、効き始めではなく、十分に薬効が現れている時間を計算した上で服用すると、余裕が持てると思います。

また、食前に服用する事で効果が現れやすいとも言われています。

本来の用途は、1回1錠(15mg)を1日3~4回に分けて服用し、状態に合わせて用量を増減させます。

もしも、1錠で足りない場合は増量するのも一つの方法ですが、いきなり2錠に増やすのではなくピルカッターで1.5錠にしてみるなど、少ない量で微調整しながら服用した方が安全です。

常に考えてほしいのは、出来る限り少ない服用量で適度に汗を抑えられるようにする事です。

多汗症治療は保険適用可能だが

1996年(平成8年)4月より、多汗症の治療が保険適用で行われるようになっています。
多汗症と診断されれば、保険適用価格で薬を購入する事が可能です。

ただし、保険適用その一方で、プロバンサインを処方してもらう事が出来ない場合も有ります。
プロバンサインは、処方箋薬なので国内で入手する際には、病院で診察を受けて、医師が処方箋を出してくれた場合のみ可能となります。

また、何らかの別の疾患が起因となり後天性形質(続発性多汗症)となっている場合は、その原因となる疾患の治療によって改善する場合もあるので、持病を持っている場合、それが多汗症と関係ないのか、病院で検査しなければなりません。

また、国内全ての病院が薬を取り扱っている訳では無い事も忘れてはいけません。
中には、プロバンサインの存在すら知らない医者というのも居るので、そもそも行くべき病院が違っていたなんて事にも成り兼ねません。

それでも薬が欲しい場合、個人輸入で海外から入手するという方法も有ります。

個人輸入なら、国内では未認可の薬で有っても、購入者本人が使用する場合に限り許可されています。また、今では、購入をサポートしてくれる代行会社も増えていて、身近に購入できるようになっています。

辛い多汗症とどのように付き合っていくか

その気が無くても汗が大量に出てしまうのは、精神的苦痛も大きなものです。

肌が透けて見えるほど脇汗が酷いと、毎日清潔にしていようと周囲には、不快感を与えてしまうかもしれません。

コンビニのアルバイトでレジをしている時に、お客さんに返すおつりがじめっとしていたら、受け取る側も不快に感じるかもしれません。

社内で制服を着ている時、暑くても脱げない状況に焦ってしまい汗が止まらなくなる事も有ります。

髪の毛から汗がしたたり落ちる程になると、不快なままで仕事を続けないといけず集中が切れてしまうと、仕事にも支障を与えかねません。

友人の部屋へ遊びに行った時、ストッキングや靴下が湿っていては、申し訳ない気持ちも大きくなると思います。

そうした体質を仕方ないと理解してくれる人が現れる確率と薬を使って汗を抑える事を比べた場合、どちらが根本的な解決に繋がるでしょうか。今のままの生活とプロバンサインを用いる事での変化を比較してみて、それでも必要だと思えた場合は、本剤の活用を検討してはいかがでしょうか。

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